女の不幸カタログ『源氏物語』
実にいろんな女の人たちが出てきて、誰か一人とは共感できたりするんじゃないでしょうか。
この人私とそっくりだと思える部分もあり、こういう人いるよねーって現実社会の人と照らし合わせてみたり。とにかく登場人物がいっぱい出てきます。そしてだいたい不幸。
1000年前から何も変わってない女たちの地獄。
女が幸せになるには死ぬか出家しかなかったのか。
恋愛に迷ったら『源氏物語』を読みましょう
そこらへんの占い雑誌試したり、神社に祈ったり成功してる人に相談するより断然勉強になる。
好きな女性キャラは花散里か藤壺の女御かな。
前にNHKの知恵泉で紫式部のことを特集してました。この人の生きた環境って現代に通じ過ぎていて辛い。
こんな昔から日本の女たちは陰湿で、自らの人生を男に預けることしかできなくて、世間からの圧力やら苛虐やらに耐え忍ぶ日々だったんですね。
紫式部の怨みにも似た洞察力のすごさ。人間観察力。物語に変える力がなければストレスを溜め込む一方で死んでしまっていたでしょう。
源氏物語に出てくる女性たちは皆、式部が実際に見聞きした人たちがモデルなのでしょうか。
式部は美しい女の人にはリスペクトがあるようですが、どんなに美しい女性でも苦悩があり、人を恨み、自分で人生を決定できない哀れさを見抜き、当時の一般的な女の人生について疑問を投じているように思えました。
物語の最後の方では誰か自殺しませんでしたか!!?助かったようですが。
ここら辺はあんまり理解できないけど、女が自分の足で己の人生を歩もうとした時、「出家」しか道がないようなのです。
家柄の良い男の人の傘下に入らないと、結婚しないと暮らしていけないようですね。言い過ぎかな。
出家か自殺でしか男から逃れる方法はなかったのでしょうか。
自分で自分の人生を生きるってなんと大変なことか
1000年経って現代でも自分の人生を生きるって大変だ。
物語の中でわりと幸せで安定してる花散里は、光源氏に対してあれこれ気に病みません。自分が軸で生きているんでしょうね。
光源氏には女として見られてなさそうでしたが、終始都合のいい女として重宝されます。
もう一人醜いビジュアルで貧困の中一人で暮らしているメンヘラ女も出てきますが、最終的に光源氏から経済的に面倒をみてもらえます。
光源氏との関係はだいぶ距離がありましたが、この人も自分の信念を持っていたように思います。
この二人の共通点は強いていうなら自分自身で幸せを見出しているところ、ですかね。人になんと噂されようともあんまり苦悩しない。
あとの女性たちは男によって振り回されてる感があります。
対男。まず男がいて、その男の行動に心が支配されていく。己のプライドと板挟みになって怨霊になる人までいるんですから。
その代わりと言ってはなんですが、男に愛されます。ずっとじゃなくても愛されることを知る。
男に愛されることがなによりの女の喜びであるならば、どんなに苦しもうとも幸せと思えたらいいですけどね。
源氏物語は共感と教訓の嵐。
自分を客観的にみれる気がします。